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2010年09月の記事

よくみる肺疾患のCT診断 −肺炎と塵肺を中心に−

【 尾道市立市民病院放射線科 三船啓文先生 】
前半は「肺炎の診断にCTは必要か?」という疑問について講演した。肺炎は症状、血液検査、胸部単純X線写真での異常影で診断することが一般的であり、日本医学放射線学会による「エビデンスに基づく画像診断ガイドライン−2007」では市中肺炎の診断にCTが必ずしも有用とされていない。一方、肺炎の陰影を指摘すること、肺炎以外の疾患との鑑別、重症度の把握、原因菌の推測、治療効果判定の各項目において実際の症例を提示しながら、撮影されたCTの正確な読影により診断的有用性が高まることを解説した。
後半は、初期には軽微な所見ゆえ的確な診断が困難である「い草染土塵肺のCT診断」について、塵肺全般の話にも触れながら講演した。徐々に進行する経過や、抗酸菌感染の合併、また他の肺疾患との鑑別などが画像診断上必要な知識であり、正確な病歴の聴取と胸部CTでの慎重な経過観察が重要であることを解説した。