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2013/10/04
画像にでないめまい
ゆうえん医院 結縁先生
2013/07/11
膝外傷における画像診断
川崎医科大学・スポーツ外傷整形外科学 阿部信寛先生
2013/05/09
腎癌の凍結療法について〜IVRセンター開設のご案内とともに〜
岡山大学病院放射線科 郷原英夫先生
2011年11月の記事

病診連携とフィルムレス診療におけるフリーソフト活用法〜MacintoshとOsiriX導入について〜

【 岡山大学病院放射線部 清哲朗先生 】
2008年の診療報酬改正で、デジタル画像保存加算が導入されて以後、病院の規模を問わず急速にフィルムレス化が進行している。モニタ診断は、従来のフィルムを使った画像診断と比べ閲覧に関する自由度の高さが大きな特徴であり、MDCTや高分解能MRI、PET-CT等の大量のデータを短時間に効率よく閲覧するには、もはや欠かせい手法である。ところが、小規模施設や個人レベルで本格的なモニタ診断の導入には高いコストが障害になってきた。さらに、現在では他施設に画像データを受け渡す際にCD/DVDなどのメディアを用いることが一般的となったが、閲覧アプリケーションの操作性の悪さ、受け取った画像データの再利用のしにくさが診療上の大きな制約となっている。加えて、管理状況のわからない他施設のメディアを自施設の端末で開くことは、ウイルス感染リスクの問題もはらんでいる。一般的なWindowsベースの商用PACSシステムでも、これらの問題にある程度対処は可能だが、高機能やきめ細かい対応を求めれば費用対効果比が悪くなるという問題を抱えている。
MacinoshOS X上でオープンソースソフトとして開発されたOsiriXは、無料でありながら高価な商用画像閲覧ワークステーションに匹敵する高度な閲覧環境を実現できるばかりでなく、データの入力、加工、DICOMタグ編集、保存、出力など、フィルムレス診療を行う上で必要となる高度かつ多彩な機能を搭載しており、これを既存の環境に導入することにより、セキュリティ対策にも優れたフィルムレス診療を低コストで実現できる。本講演では、OsiriX最新版の操作を実演しながら、診療に直接に役立てることが出来る3D表示、重ね合わせ表示などの多彩な閲覧方法や、メディアを介した画像データ入力、DICOM画像の加工、出力方法について紹介した。