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2012年03月の記事

ルーチンクリニカル脳MRI〜読影に必要な基本的知識〜

【 岡山画像診断センター 井田健太郎先生 】
本講演は脳領域を専門としない医師を対象とし、スクリーニングなどルーチンで行われる脳MRIの各撮像法、また頻度の高い加齢性(生理的)変化について概説する。
当センターにおいてルーチンとして撮像しているT2WI、T1WI、T2*WI、拡散強調、FLAIR、MRAについて代表的な疾患を呈示し、各々の特徴と有用性を解説する。これらはいずれも欠かすことはできないが、特にFLAIRは病変検出能力が高く、拡散強調は急性期梗塞、T2*強調は出血など、ある程度の特異的診断に寄与し、有用性が高い。
また加齢性(生理的)変化については血管周囲腔拡張,無症候性大脳白質病変,微小出血,脳萎縮を取り上げ、各々背景や画像所見について解説する。血管周囲腔拡張、大脳白質病変、(陳旧性を含めた)ラクナ梗塞はMRIではできうる限り正確に区別されるべきである点を強調したい。また早期の認知症では難しいが、加齢性の脳萎縮は、認知症と関連する萎縮、その他特定の要因による萎縮と区別する必要があり、これらの特徴を解説する。
本講演の内容が、画像診断医と依頼科医間のこれらに対応する所見の基本的な解釈のすり合わせになれば幸いである。